高分子分析

MFR・MVR

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メルトマスフローレイト(MFR)、メルトボリュームレイト(MVR)はともに、熱可塑性樹脂の溶融時の流動性を表す数値です。 シリンダ内で溶融した樹脂を、一定の温度と荷重条件のもと、シリンダ底部に設置された規定口径のダイスから10分間あたり押し出される樹脂量を測定します。
値はそれぞれ、g/10min(MFR)とcm³/10min(MVR)の単位で表示されます。試験方法としては、押出物を手動で切取るA法と、自動で時間(or距離)測定するB法があります。 A法はMFRが0.1~25(g/10min)の材料に適用されて、B法は0.1~50(g/10min)の材料に適用されます。
また、MI(Melt Index)はMFRと同意語で、ポリオレフィン業界で使用されていました。

メルトインデックサ

装置千葉メルトインデックサ F-F01 (株)東洋精機製作所
横浜メルトインデクサー D4003 日本ダイニスコ(株)製
規格JIS K7210, JIS K7390, ISO 1133, ASTM D1238
仕様荷重:325g ~ 21.6kg
温度:max425℃ (日本ダイニスコ製)

装置仕様

シリンダ内径 … 9.550mm±0.025mm
ダイ内径 … 2.095mm±0.005mm
   … 1.000mm±0.01mm (PET測定用/JIS K7390準拠)
長さ  … 8.000mm±0.025mm
ピストン長さ … 6.35mm±0.10mm
直径 … シリンダ内径より0.075mm±0.010mm小さい

A法

ある一定の時間間隔で押出物を切取り、一連の切取り片の質量を測定して、以下の計算式によりMFRを求めます。

mfr1

MFR…メルトマスフローレイト(g/10min)
m…切取り片の平均質量(g)
t…試料の切取り時間間隔(s)
600…基準時間の秒数(=10分)

B法

ピストンが所定の距離を移動する時間を測定し、以下の計算式よりMVR及びMFRを求めます。 規格ではa)距離 測定とb)時間測定の方法がありますが、DJKではb)の測定方法にのみ対応をしています。

mfr2

MVR…メルトボリュームレイト(cm³/10min)
L…所定のピストン移動距離(cm)
t…測定時間の平均値(s)
427…ピストンとシリンダの平均断面積0.711(cm²)×基準時間の秒数600(s)
ρ…試験温度での溶融密度(g/cm³)

mfr3

m…ピストンが距離Lを移動して押出す押出物の質量(g)

測定手順

MFRの測定手順(A法、B法共通)

MFRの測定手順(A法とB法)

One Point Lesson

MFRとは溶融流動性の尺度のことで、分子量と相関性があります。 一般には、MFRの数値が大きいほど材料の分子量が 小さく、流動性が良いことを意味します。 逆に、MFRの数値が小さいほど材料の分子量が大きく、流動性が低いことを意味します。
また、樹脂の流動性は、せん断速度に依存します。 MFR測定時のせん断速度は、通常の射出成形等の加工時のせん断速度よりはるかに小さいので、射出成形加工時の流動性挙動と一致しません。 MFRは一定荷重で樹脂の流動性を調べますが、キャピラリーレオメータでは、一定のせん断速度で溶融粘度を測定します。 せん断速度を数水準とって、[せん断速度 VS 溶融粘度]のデータを採取します。一般に、温度一定では、せん断速度が大きくなると樹脂の溶融粘度が減少するため、粘度を比較するときはせん断速度を特定する必要があります。

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