動的ずり粘弾性(レオメータ測定)
回転型レオメータによる粘弾性測定は、プラスチック・樹脂・インキ・塗料・食品・化粧品・医薬品など幅広い材料に応用でき、分子構造や材料特性等を知る上で重要な分析手段となります。樹脂のガラス転移温度~溶融時の粘度や弾性率、熱硬化挙動、定常流粘度、固体のねじり振動、引張、圧縮等の測定が可能です。
装置名 | HAAKE MARSIII サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)製 |
温度範囲 | CTC… -150 ℃ ~ 450 ℃ 電気ヒータ…0 ℃ ~ 400 ℃ |
仕様 | 周波数:10-3 Hz ~ 102 Hz せん断速度:10-3 s-1 ~ 103 s-1 粘度:約10-2 Pa・s (=10 mPa・s) ~ 108 Pa・s ノーマルフォース:±50 N |
ジオメトリー | CTC…パラレルプレート(φ20 mm)、固体用クランプ 電気ヒータ…パラレルプレート(φ20 mm、他) コーンプレート(φ20 mm) |
試験規格 | JIS K 7244-10,ISO 6721-10,JIS K 7244-7,ISO 6721-7 |
測定項目 | η,η*,G*,G',G",tanδ 他 |
測定内容 | ・周波数依存性,温度依存性,時間依存性測定 ・応力・歪依存性測定 ・熱硬化挙動 ・定常流粘度、せん断速度依存性測定 ・クリープ・リカバリー測定 |
動的測定、静的測定、クリープ・リカバリーの3つの測定モードがあり、動的測定は下図のように熱板とジオメトリーでサンプルを挟み、ジオメトリーを左右に振動させて行います。静的測定、クリープ・リカバリーは、熱板とジオメトリーでサンプルを挟み、ジオメトリーを一方向に回転させて行います。
1. 動的測定(複素粘度η*、貯蔵弾性率G’、損失弾性率G”、tanδ)
1) 周波数掃引
温度、歪一定で周波数を変化させ、サンプルの速度依存性を測定
2) 温度掃引
周波数、歪一定で温度を変化させ、サンプルの温度依存性を測定(ガラス転移~溶融)
3) 応力掃引
周波数一定で応力を変化させ、サンプルが構造破壊する様子を測定
2. 熱硬化挙動(増粘挙動、ゲル化)
1) 温度掃引
周波数、歪一定で温度を変化させ、サンプルの温度依存性を測定
2) 時間掃引
周波数、応力又は歪一定で、時間によるサンプルの変化を測定