衝撃強さ
-引張衝撃
適用規格 | JIS K7160、ISO 8256、ASTM D1822、UL746A,B |
振り子 | インベース法** 2J, 4J, 7.5J, 15J (JIS K7160-A法) インヘッド法** 2J, 4J, 7.5J, 15J (JIS K7160-B法)、1J, 2J (ASTM D1822) |
試験片形状 | 試験片形状図2を参照してください。 試験片の作製も承ります。 JIS K7160-A法では、1形もしくは3形が望ましいとされています。 JIS K7160-B法では、2形もしくは4形が望ましいとされています。 * 弊社では1,2,3,4形のみの対応となります。 |
**インベース法(JIS K 7160-A法)…支持台に試験片をセットする方法(図3参照)
インヘッド法(JIS K 7160-B法)…振り子と一緒に試験片を振り下ろす方法(図4参照)
◎材料、試験片厚さにより適切な試験片形状・試験方法が異なってきます。お問い合せください。衝撃強さが大きい材料については、チャック部滑りを生じ、測定できない場合があります。ご了承ください。
表1: JIS・ISO・ASTMの試験片形状
試験片の 形状 |
JIS 推奨 方法 |
長さ l(mm) |
幅 b(mm) |
つかみ具間の 距離le(mm) |
DJKでの対応 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試験 可能 |
射出成形 可能 |
打抜加工可能 | |||||
1形 | A法 | 80±2 | 10±0.2 | 30±2 | ○ | ○(ノッチ 加工要) |
× |
2形 | B法 | 60±1 | 10±0.2 | 25±2 | ○ | ○ | ○ |
ASTM Type-L |
B法 | 63.5 | 12.71(射出) 9.53(打抜) |
25±2 | ○ | ○ | ○ |
3形 | A法 | 80±2 | 15±0.5 | 30±2 | ○ | × | ○ |
4形 | B法 | 60±1 | 10±0.2 | 25±2 | ○ | ○ | ○ |
ASTM Type-S |
B法 | 63.5 | 12.71(射出) 9.53(打抜) |
25±2 | ○ | ○ | ○ |
5形 | 埋込み 方式 |
80±2 | 15±0.5 | 50±0.5 | × | × | × |
UL746A,Bは、ASTM D1822の形状になります。
引張衝撃強さを計算するためには、最初に試験片の破壊エネルギーEs(J)のトスエネルギーEqまたは跳ね返りエネルギーEbの補正をしなければなりません。
1、破壊に要した実測のエネルギーは、次式(簡易補正式)で計算することができます。
・Es…実測の吸収エネルギー(J)
・W…振り子の質量(kg)
・R…回転軸中心から振り子の重心までの距離(cm)
・α…振り子の持ち上げ角度(°)
・β…試験片破断後の振り子の振り上がり角度(°)
・α'…振り子を持ち上げ角αから空振りさせた時の振り上がり角度(°)
2、補正後の引張衝撃エネルギーは、次式で計算することができます。
2-1、JIS K7160-A法(インベース法)
・Ec…補正後の引張衝撃エネルギー(J)
・Es…実測の吸収エネルギー(J)
・Eq…クロスヘッドの弾性トスエネルギー(J)
2-2、JIS K7160-B法(インヘッド法)
・Ec…補正後の引張衝撃エネルギー(J)
・Es…実測の吸収エネルギー(J)
・Eq…クロスヘッドの弾性トスエネルギー(J)
エネルギーを補正することにより、インベース法は実測よりも値が小さくなり、 インヘッド法は実測よりも値が大きくなります。
3、引張衝撃強さE(kJ/㎡)は、次式で計算することができます。
・E…引張衝撃強さ(kJ/㎡)
・Ec…補正後の引張衝撃エネルギー(J)
・x…試験片平行部の最小幅またはノッチの先端間距離(mm)(図2参照)
・d…1形および4形試験片は幅の狭い部分の厚さ、2形、3形、5形試験片は幅の狭い平行部の厚さ(mm) (図2参照)