SERVICE
事業案内
樹脂 粘弾性 DMA 試験受託
■動的粘弾性測定(DMA)
概要
高分子のような粘弾性体は、応力を加えるとバネのように変形のエネルギーを貯蔵する性質「弾性」と、ダッシュポットのように内部で変形のエネルギーを損失させる性質「粘性」の両方の性質を持ちます。
DMAでは固体の試料に周期的な振動を加えて、ひずみを与えることで生じる応力と位相差を検出し、高分子材料の力学的な性質を温度の関数として測定することができます。
ガラス転移温度や貯蔵弾性率(E’)、損失弾性率(E”)、損失正接(tanδ=E”/E’)などの温度依存性や周波数依存性を測定し、高分子材料の動的粘弾性特性を得ることができます。
| 装置 | DMA850 TA インスツルメント(株)製 |
DMS6100 (株)日立ハイテクアナリシス製 |
|---|---|---|
| 温度範囲 | -150 ℃~400 ℃ | -150 ℃~600 ℃ |
| 空気気流中 | 窒素気流中 | |
| プログラム昇温 | 0.01~20 ℃/min | 0.01~20 ℃/min |
| 周波数範囲 | 0.001 Hz~200 Hz (0.01 Hzごと) 多周波数の場合はlog、線形、 任意点 (最大48周波数)で選択可 |
0.01 Hz~100Hz (最大13周波数) または合成波 (但し、200/n [Hz] (nは整数)) |
| 荷重 | 0.1 mN~18 N | 最大 ±7.8N (動的), ±9.8N (静的) |
| 制御 | 歪 (%), 変位 (μm), 荷重 (mN), 応力 (Pa) | 変位 (μm) |
| 所有治具 | 引張, 両/片持ち曲げ, 圧縮3点曲げ | 引張, 両/片持ち曲げ, 圧縮ずり, フィルムずり |
| その他 | リサージュモニタ搭載 | 湿度制御可能 温度湿度一定雰囲気下のみ (変化過程の測定は不可) |
| 試験規格 | JIS K 7244、ASTM D7028 など |
|---|---|
| 測定項目 | E’, E”, tan δ 他 |
| 測定内容 | ・周波数依存性, 温度依存性, 時間依存性測定 ・マスターカーブ作成 ・応力・歪依存性測定 ・クリープ・応力緩和測定 |
| 対象試料 | ゴム、エラストマー、フィルム、熱硬化性樹脂、複合材 など |
| 測定モード | メーカー | 試験片寸法 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 引張 | TA |
長さ40 mm, 幅最大8 mm, 厚さ最大2 mm |
フィルム、ゴム、エラストマー、熱可塑、熱硬化、FRP など |
| チャック間長さ:5~30 mm | |||
| 日立 | 長さ40 mm, 幅最大10 mm, 厚さ最大1 mm程度 ※長さはチャック間20 mmの場合 |
||
| チャック間長さ:5~30 mm | |||
| 両/片持ち 曲げ |
TA | 長さ50~60 mm, 幅最大15 mm, 厚さ2~5 mm ※t2 mm以下は要相談 |
板状 (自立するもの) |
| チャック間長さ:20/10 mm, 35/17.5 mm | |||
| 日立 | 長さ55 mm, 幅最大15 mm, 厚さ2~7 mm | ||
| チャック間長さ:20/10 mm | |||
| 3点曲げ | TA | 長さ55 mm, 幅最大15 mm, 厚さ2~7mm ※t2 mm以下は要相談 |
板状 (自立するもの) |
| 支点間距離:50 mm | |||
| ずり | 日立 | 長さ10 mm, 幅10 mm, 厚さ7 mm (2個必要) |
ゲル~粘着剤~軟質ゴム~シリコーンゴム |
| フィルムずり | 日立 | 長さ35 mm, 幅15 mm | |
| 圧縮 | TA | 直径15 mmまたは40 mm, 厚さ1~6 mm | 発泡剤、接着剤、ゴム、エラストマー、低・中弾性率材料など |
| 日立 | 長さ最大15 mm, 最大断面φ10 mm |
ゲル~粘着剤~低密度スポンジなど |
測定例
PETフィルムの引張モードでの測定例を以下に示します。(使用装置:DMA850)
1.動的測定(貯蔵弾性率E’ , 損失弾性率E” , tanδ)
1)温度掃引
周波数、歪一定で温度を変化させ、サンプルの温度依存性を測定する
測定条件:RT~220℃, 4℃/min, 1Hz, 歪0.1%
2)マスターカーブを作成し、温度依存性、応力緩和、クリープ挙動などを予測する
測定条件:RT~220℃, 4℃/min, 1, 2, 5, 10Hz, 歪0.1%
温度掃引・周波数掃引の同時測定(下図1)を実施し、時間-温度換算則に基づいたマスターカーブを作成します(下図2)。温度掃引のチャートからは、E‘、E”、tanδ、ガラス転移温度(Tg)が分かり、得られたマスターカーブからは、振動吸収性の推定や弾性率の予測をすることができます。さらにソフトウェア上でマスターカーブを変換することで、実際には測定できないような周波数での温度依存性(下図3)や応力緩和(下図4)、クリープ(下図5)挙動を予測することが可能です。
熱分析装置でのTg測定比較
ガラス転移温度(Tg)測定は、通常DSCやTMAなどの熱分析によって測定します。DSCの場合はベースラインのシフトから、TMAの場合は変曲点から算出しますが、ごくわずかな変化である場合も多いのです。ところがDMAでは、これまでに述べた理由により、DSCやTMAなどでは測定できないTgも、E’’のピークトップから測定が可能になります。DMA法によるTgは、DSC法やTMA法のTgよりは数十度高くなりますが、これは測定原理の違いに由来するものです。(引用:高分子分析ハンドブック 日本分析学会(紀伊国屋書店))
PETフィルムを用いた各熱分析装置によるガラス転移温度測定結果を図2と表2に示します。
高分子分析 > 粘弾性 > 動的粘弾性(DMA) 動的ずり粘弾性(レオメータ)








