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概要

炭素繊維強化プラスチックは樹脂材によって大きく2つに分けられ、熱硬化性樹脂のCFRP、熱可塑性樹脂のCFRTPがあります。
それらは力学特性において金属やGFRP(ガラス繊維強化材)に比べて強度が断トツに高く、比強度(単位重量当たりの強度)が優れています。
その他の点でも有用性が高く、近年の炭素繊維市場の拡大は目覚ましいものとなっています。

面内せん断試験とダブルV-ノッチせん断法 [JIS K 7079-2]

CFRP面内せん断試験には簡便な手法として「±45°引張法」があります。通常の引張試験の要領で試験できますが、繊維方向が+45°と-45°の積層材(直交異方性材)しか試験できません(0/90°材を45°傾けて切削加工)。
「ダブルV-ノッチせん断法」により、UD材、擬似等方材などの積層材でも面内せん断試験が可能となります。

せん断試験
装置外観全体

ジグ
試験ジグ拡大

試験片
試験片(Wノッチ・試験前・試験後)

結果の比較

【測定サンプルの情報】
UDプリプレグ:P3252S-25(トレカ T700SC)
積層構成:0/90/0/90/90/0/90/0[°]
真空バッグ成形法(大気圧下で成形)

せん断グラフ

 

試験方法 面内せん断応力[MPa]
(せん断ひずみ5%)
面内せん断弾性率[MPa]
(せん断ひずみ0.1~0.5%)
±45°引張法 63.2 4270
ダブルV-ノッチせん断法 66.7 4420

 

「±45°引張法」と「ダブルV-ノッチせん断法」の試験結果を比較しますと応力、弾性率ともに大きな差はないことが分かります。従いまして、結果の相互比較が可能です。

せん断応力とは…?

せん断応力は物体にずれを起こすときの応力を指します。
消しゴムを使うときに持ち手の部分と先端がずれるとき、重ねた紙に横から力を加えたとき、ハサミでものを切るとき、など様々に表現されます。しかし、これらは物体に対してずらす力を加えており、引張や圧縮の試験では、せん断応力が発生していると感じづらいかもしれません。
例えば下図のように、傾斜角θの斜⾯に置かれた物体X(摩擦係数は考慮せず)は、重⼒によって滑り落ちていきます。この時、重力のかかっている方向は真下なのに滑り落ちていく方向は違います。言い換えると、力の方向に垂直でない方向にも力が働いているのです。
これを通常の試験片での圧縮試験を思い浮かべると、もし、力が加わる軸に対して垂直な面ではなく、斜めの面に沿って力が働いているとき、その斜めの面で破壊が起きます。しかし、力の方向が違うと物体Xが斜面を滑り落ちるときに働く力のように大きさが変わってきます。
このようにせん断応力は「力の加わっている軸に対して、垂直でない面にかかる力」とも言えます。

せん断