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■クリーブランド開放式引火点測定
概要
クリーブランド開放式引火点測定
引火点とは規定条件下で引火源を試料蒸気に近づけたとき、試料蒸気が閃光を発して瞬間的に燃焼し、かつその炎が液面上を伝ぱする試料の最低温度を101.3 kPaの値に気圧補正した温度となります。
JIS K 2265-4では引火点が79 ℃を超える石油製品の引火点を求める方法として規定されています。
消防法危険物判定では第4類(引火性液体)での試験が求められています。
測定方法
(JIS K 2265-4)
①試料カップの標線まで試料(約80ml)を投入する。
②14~17 ℃/60秒で昇温させる。
予期引火点より23±5 ℃低い温度から5~6 ℃/60秒で昇温させる。
③予期引火点より23±5 ℃低い温度に到達後、2 ℃上昇するごとに試験炎を試料カップ上を水平に移動させる。
④のぞかせ開始温度から18 ℃以上になる温度で引火点が認められるまで繰返す。
⑤測定引火点と予期引火点の差が2 ℃以内になるまでやり直し、引火点n=2の試験とする。
(第4類)
①試料カップの標線まで試料を投入する。
②14~17 ℃/60秒で昇温させる。
予期引火点より28 ℃低い温度から5.5 ℃/60秒で昇温させる。
③予期引火点より23 ℃低い温度になったら、2 ℃上昇するごとに試験炎を試料カップ上を水平に移動させる。
④引火した温度と設定温度の差が4 ℃を超えないのを確認し、引火点n=2の試験とする。
測定装置 | (株)アントンパール・ジャパン製 クリーブランド自動開放式引火点試験器 CLA5形 |
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測定可能温度範囲 | 80 ℃~400 ℃ |
引火源 | ガス試験炎 |
試料必要量 | 500ml以上 |
参考資料
JIS K 2265-4:石油製品を対象とした液体の測定方法となる。
第4類(引火性液体):
①特殊引火物、②第一石油類、③アルコール類、④第二石油類、⑤第三石油類、⑥第四石油類、⑦動植物油類
引火点が80 ℃を超える場合は当装置を使用する。
(それ以外はタグ密閉式およびセタ密閉式を使用する)
引火点の種類 | 引火温度の試験方法 | 規格番号 | 適用基準 |
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密閉式引火点 | タグ密閉式 | JIS K 2265-1 ASTM D56 |
引火点が93 ℃以下の石油製品 |
セタ密閉式 | JIS K 2265-2 ISO 3679 ASTM D3278, D3828 |
引火点が―30℃~300℃の石油、塗料、ワニス、塗料バインダー、接着剤、溶剤、脂肪酸メチルエステル | |
ペンスキーマルテンス密閉式 | JIS K 2265-3 ISO 2719 ASTM D93 |
引火点が40 ℃を超える可燃性液体、固体懸濁物を含む液体、表面に薄膜が出来やすい液体 | |
開放式引火点 | クリーブランド開放式 | JIS K 2265-4 ISO 2592 ASTM D92 |
引火温度が79 ℃を超える石油製品 |
発火点 | ― | ASTM E659 | 液体状の試料 |