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事業案内

クリープ試験(JIS K 7115, JIS K 7116, ASTM D2990)

概要

クリープとは、試験片に一定の応力を加えたとき、時間経過に伴いひずみが増大し、ついには破壊する現象です。プラスチックの長期使用を考えるうえで、クリープ特性を把握することは非常に重要な意味を持ちます。
しかし、プラスチックは時間・温度・負荷速度に依存するところが大きく、静的試験の結果から単純にクリープ挙動を予測することは難しいため、実負荷によるクリープ試験が必要になります。

初期変形   …クリープ試験の開始(全荷重の負荷)までに発生する変形
一次クリープ …試験開始初期の、変形速度が増大していく段階
二次クリープ …変形速度の増大が収まり、伸びの傾きが一定になる段階
三次クリープ …再度変形速度が増大し、最終的に破壊に至るまでの段階

クリープ試験では以下の値を得ることができます。
・全荷重負荷後の各時間における変位(伸び・たわみ)/ひずみ弾性率
・破断時間(もしくは装置限界伸び到達時間)

仕様

DJKではクリープ試験機を10台以上所有しており、お客様のご希望の条件、
または弊社から条件をご提案させていただく形でクリープ試験を進めていくことが可能です。

表1 クリープ試験装置仕様一覧
万能クリープ試験機
(引張・曲げ・圧縮対応)
温度範囲 荷重容量 同時測定
可能数
変位計
分解能
変位計
ストローク
所有
台数
RT~150℃ 9.8~2480N
(1~250kgf)
6 0.003mm 25mm 4
9.8~9800N注)
(1~1000kgf)
4 2
6 5
RT~200℃ 9.8~1950N
(1~200kgf)
6 0.01mm 35mm 1

※ 引張クリープ試験は、チャック間距離の変化量から算出した呼びひずみとなります。
※ すべて高分子材料試験所(千葉県野田市)設置
注)槽全体で40000Nまで

 

表2 クリープ試験対応可能形状
試験モード 試料形状
引張 L200mm×W40mm×t10mm以内の短冊形状
    例:JIS K 7139 A1形(多目的試験片)
         ASTM D638 TypeⅠ等
曲げ L170mm×W25mm×t10mm以内の短冊形状
    例:80mm×10mm×t4mm短冊(JIS)
         127mm×12.7mm×t3.1mm短冊(ASTM)
圧縮 30mm×30mm×30mm以内
    例:JIS K 7181 B形(10mm×4mm×t10mm)
         12.7mm×12.7mm×12.7mm立方体

※ 例に挙げた試験片については、DJKにて射出成形等により作製が可能です。
※ 特殊な形状の試料についてはご相談ください。



ご報告例

クリープ試験によって得られた各時間における変位値を解析し、ご希望に応じた形でご報告させて頂きます。

【PDF資料 クリープ試験結果ご報告例】

【PDF資料 クリープ試験の結果から得られるもの】

標準プロット:1,2,3,6,12,18,30,42 min
                        1,2,3,5,7,10,20,30,50,70,100,200,300,500,700,1000 hr
※ ひずみの他、変位(伸び・たわみ)や弾性率でのプロットも承ります。
※ より小さい間隔でのご報告も承ります。ご相談ください。
※ 全ひずみ検証値=全荷重負荷後の変化量+初期ひずみ検証値

【初期ひずみ検証値について】
クリープ試験開始初期(荷重負荷前~全荷重負荷まで)の変位には、装置の振動や治具の遊びが誤差として現れてしまいます。
DJKでは、万能材料試験機を用いてクリープ試験開始初期のひずみ値を「初期ひずみ検証値」として検証し、
クリープ試験で発生した試料の全ひずみ値を「全ひずみ検証値」としてお出ししています。(詳細は試験担当までお問合せ下さい)