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塩水複合サイクル試験

概要

塩水複合サイクル試験は塗装した金属やめっきなどを対象とした試験で「塩水付与・乾燥・湿潤」を繰り返し、腐食を促進させる試験です。
例えば自動車のボディーに塩水 (海水や融雪剤)が付着すると、日中は気温が高いので水分が蒸発し、塩水が固形物の塩になります。夜は日中との温度差で結露が起こり、固形化した塩が水分を吸収し、再び液状化します。
このようなサイクルを再現した試験が塩水複合サイクル試験です。塩水複合サイクル試験は実環境に近い試験のため、市場相関性が高く、現在の腐食促進試験の主流になっています。
30年以上ぶりに改正された自動車用部品・材料腐食試験のJASO M609はグロ-バルな試験規格要項が盛り込まれ、塩水付与方法に噴霧だけではなくシャワーが追加されました。

仕様

型式 Q-LAB社製 Q-FOG CRH 1100 HTCR
対応規格 JASO M609
(A法・B法・C法すべて対応可能です。)
JIS H 8502, JIS D 0201など
自動車メーカー規格はご相談ください。
試験片形状 150 mm×70 mm 厚さは2.5mm以下
※その他製品形状にも幅広く対応可能です。
槽内温度 噴霧 20~60 ℃
シャワー 20~50 ℃
乾燥 20~70 ℃
湿潤 20~60 ℃
温湿度制御 短時間移行・線形移行
耐荷重 パネルラック 113 kg
ハンギングロッド 45 kg
重量物格子キット 500 kg
※重量物は別途ご相談ください。
塩水付与 噴霧・シャワー
噴霧・シャワー量 規格により調整可能
試験片取付け角度 垂直に対して15° もしくは6°
最大処理数量 150 mm×70 mm 240枚
槽内寸法 1460 mm×820 mm×420 mm
(中央部に噴霧ノズル有)


温湿度の短時間移行と線形移行

塩水複合サイクル試験は次の温湿度条件に移行する制御方法として、可能な限り短時間で移行させる「短時間移行」と、温湿度を直線的に変化させる「線形移行」の2種類があります。
新JASO M 609は試験方法により「短時間移行」と「線形移行」が規定されています。
Q-FOGはエアプレコンディショナー・高性能ヒーターで温湿度を制御しているため、「短時間移行」だけでなく、高精度で温湿度が安定する「線形移行」が可能となっています。

サンプル設置方法

サンプルは様々な方法で設置可能です。特殊な形状や重量物はご相談ください。


テストパネルラック
テストピースを垂直に対して15° もしくは6° で保持します。耐荷重は113 kgです。
テストピース以外でも設置可能です。

 


ハンギングロッド
小型立体物、特殊形状サンプルに適しています。耐荷重は45 kgです。
S字フックや、タコ糸などでサンプルを保持します。

 


重量物格子キット
耐荷重は500 kgの格子キットです。立体物、重量物や大型のサンプルの設置に利用します。
高さは400 mmまで設置可能です。
平置きしたい場合にも活用できます。(中央の噴霧ノズルは避ける必要があります。)
※重量物は別途ご連絡ください。


関連リンク:高分子耐久性 >耐腐食性 >>中性塩水噴霧試験 >>塩水複合サイクル試験