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事業案内
■熱硬化測定
熱硬化性樹脂の硬化挙動、ゲルタイム、硬化条件決定のためのデータを測定します。
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シアナート系樹脂など、各種熱硬化性樹脂のゲルタイムや硬化条件を設定するためのデータを取得します。
・DSC法 … 硬化発熱の挙動を測定します。硬化反応が開始する温度、発熱がピークとなる温度のほか、硬化物の残留発熱量の測定により反応率を求めることができます。発熱量が多いエポキシ樹脂等に適しています。
・レオメータ法 … パラレルプレート型の回転レオメータを用いた動的粘弾性測定により、硬化プロファイルを測定します。温度一定で粘度(η*)の経時変化を測定する、あるいは周波数一定で弾性率の温度カーブを測定し、貯蔵弾性率(G’)と損失弾性率(G’’)の交差する点(ゲル化Point)を求めることができます。
熱硬化挙動を測定する方法
測定方法 | 測定の概要 | 得られる情報・特長 |
---|---|---|
DSC法 (昇温測定) |
硬化前の発熱挙動 | 総発熱量,発熱開始-ピーク-終了時温度 |
硬化後の発熱挙動 | 残留発熱量(反応率の算出) | |
DSC法 (定温測定) |
温度一定での硬化発熱挙動 | 発熱開始-ピーク‐終了までの時間 |
レオメータ法 (動的粘弾性) |
周波数一定での損失弾性率の温度カーブ測定 | 2本の弾性率曲線が交差する点をゲル化点と定義 |
温度一定で粘度の経時変化 | 硬化初期のプロファイル測定 | |
キュラストメータ法 | 温度一定で回転ロータからトルク検出 | 高トルク対応で終盤まで測定可 |
PVT法 (密閉系-昇温→降温) |
温度と圧力の影響を測定 | 未硬化樹脂の熱膨張-硬化反応と硬化収縮率の圧力依存性-硬化物の熱膨張および熱収縮率 |
Custron | 体積変化または接着力変化の連続測定 (等速昇温測定, 温度一定測定) |
硬化収縮率, 硬化収縮応力, 硬化発熱の検知, 熱+UV硬化挙動 |
熱板法 | 定温の熱板上でゲル状への変化を観察 | JIS法ゲルタイム測定 |
レオメータによるエポキシ樹脂の硬化挙動測定例
処方:
エポキシ樹脂…ビスA型汎用液状エポキシ(三菱化学製jER828)
硬化剤…メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化製リカシッドMH-700)
促進剤…2-エチル-4-メチルイミダゾール(四国化成製2E4MZ)
1)温度一定・時間掃引でη*(複素粘度)を測定した例

2)周波数一定・温度掃引でG’(貯蔵弾性率)とG’’(損失弾性率)を測定した例

固体の性質を示す弾性項G’と液体の性質を示す粘性項G’’の交差する点がゲル化ポイントとなります。