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事業案内
■4.TUV AUSTRIAの認証種類
※DJKでは生分解性材料の試験委託と海外認証取得の申請サポートを行っております。
TUV AUSTRIAが実施している認証の種類を紹介します(他の認証機関でも同様の認証種類があり、Normec OWSの試験結果に基づいて認証を取得できます)。
認証名 / 概要 | 要求事項 |
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OK compost INDUSTRIAL 都市型ゴミ処理場において堆肥化が可能であり、そのコンポストが環境に安全(動植物の生育)であることを認証する。EN 13432, ISO 17088, ASTM D6400等の総合規格で規定している。 |
①Chemical Characteristics(化学特性) 有害な重金属の含有量が規定値以下であること。 有機物が50%以上であること。 ②Biodegradation(生分解性) ISO 14855、JIS K 6953 58℃の好気的コンポスト環境下で、生分解度が6ヵ月以内に90%以上(絶対的 or 相対的)になること。 ③-1 Disintegration – Quantitative(崩壊性-量的) ISO 16929、JIS K 6952 ISO 16929 JIS K 6952 58℃の好気的コンポスト環境下、パイロットスケールで、12週間以内で100mm角のフィルムが2mmのフルイ残りが10%以内になること。生成されたコンポスト材料は④の植害試験に使用する。 ③-2 Disintegration – Qualitative(崩壊性-質的) ISO 20200、JIS K 6954 ISO 20200 JIS K 6954 実験室規模の好気的模擬コンポスト条件下で20mm角程度のフィルムを生分解させ、2mmのフルイ残りが10%以下であること。写真で記録する。 *崩壊性試験は③-1(ISO 16929)がメインであるが、試験材料、試験結果により実施する場合があります。 ④Ecotoxicity(生態毒性) OECD 208(植害試験) 試料をコンポスト化した培地を使用し、2種類の植物(大麦、クレソン)の種を植え、発芽率と成長率を測定し、ブランクと比較し90%以上であること。 *ABA(オーストラリア)の認証を取得する場合は、ミミズ生存試験(OECD 207)が追加で必要である。 |
OK compost HOME 一般家庭のコンポストで堆肥化が可能であることを認証する。試験温度は28℃で行い、OK Compostの58℃に比較して低温。 |
①Chemical Characteristics(化学特性) 要求はOK compost INDUSTRIALと同じ。 ②Biodegradation(生分解性) Ambient Temp (28℃)のコンポスト環境下で、生分解度が12ヵ月以内に90%以上(絶対的 or 相対的)になること。 ③-1 Disintegration – Quantitative(崩壊性-量的) ③-2 Disintegration – Qualitative(崩壊性-質的) 同様に試験温度28℃、試験期間6ヵ月以内で実施、 要求はOK compost INDUSTRIALと同じ。 ④Ecotoxicity(生態毒性) OK compost INDUSTRIALと同様に実施し、要求も同じ。 |
OK biodegradable SOIL 畑、森林から採取した土壌を植種源として生分解が可能であることを認証する。 |
①Chemical Characteristics(化学特性) 要求はOK compost INDUSTRIALと同じ。 ②Biodegradation(生分解性) ISO 17556 土壌中、Ambient Temp (25℃)のコンポスト環境下で、生分解度が2年以内に90%以上(絶対的 or 相対的)になること。 ③Disintegration(崩壊性) 要求なし ④Ecotoxicity(生態毒性) OK compost INDUSTRIALと同様に実施し、要求も同じ。 |
OK biodegradable WATER 下水処理場を模した試験で淡水中で生分解が可能であることを認証する。 |
①Chemical Characteristics(化学特性) 要求はOK compost INDUSTRIALと同じ。 ②Biodegradation(生分解性) ISO 14851, ISO 14852 水系培養液中(20℃から25℃)で、生分解度が56日以内に90%以上(絶対的 or 相対的)になること。 ③Disintegration (崩壊性) 要求なし ただし、冷水に可溶または分散できることが望ましい。 ④Ecotoxicity (生態毒性) 要求なし |
OK biodegradable MARINE 海水中で生分解が可能であり、そのコンポストが環境に安全(海洋生物の生育)であることを認証する。 |
①Chemical Characteristics(化学特性) 要求はOK compost INDUSTRIALと同じ。 ②Biodegradation (生分解性) ASTM D6691 海水中(30℃)で、生分解度が6ヵ月以内に90%以上(絶対的 or 相対的)になること。 ③Disintegration (崩壊性) 海水中(30℃)で12週間以内で2mmのフルイパスが90%以上 ④Ecotoxicity (生態毒性) OECD 202 培養液に0.1%濃度の試料を添加し3ヶ月の養生し、その養生液でミジンコ(Daphnia)を48h培養し、ミジンコの活性を測定する。 |
認証名 / 概要 | 要求事項 |
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OK biobased バイオベースの炭素含有量により星印が1個から4個まで認定クラスがある。 |
バイオマス由来の放射性炭素(14C)は、植物には一定の比率(1.2×10-12)で取り込まれる。14Cは5700年の半減期で崩壊してゆく。一方、化石由来の古い炭素(100万年)の14Cの放射能は0%である。14C/12C=1.2×10-12 であれば、100%バイオマスと判定できる。 測定方法: EN 16640 TUV AUSTRIAでは、バイオベース炭素含有量(BCC)、全炭素含有率(TC)を測定して認定している。 BCC=14C/TC(%) Min TC…30% 1 Star…20%≤BCC<40% 2 Star…40%≤BCC<60% 3 Star…60%≤BCC<80% 4 Star…80%≤BCC |
生分解は下記のように環境により生分解のしやすさが変わります。
生分解のしやすさ | 環境 | 温度と微生物 |
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しやすい | Industrial Composting 都市型ゴミ処理場 |
高温(58℃) 菌類、バクテリア、放線菌 |
↑ | Home Composting 家庭内ゴミ処理 |
室温(28℃) 菌類、バクテリア、放線菌 |
↑ | Soil 土壌 | 室温(25℃) 菌類、バクテリア、放線菌 |
↓ | Fresh Water 淡水 | 室温(25℃) バクテリアのみ |
↓ | Marine Water 海水 | 室温(25℃) バクテリア少ない |
しにくい | Landfill 地面 | 室温(25℃) バクテリアのみ |
生分解性に関するページは以下のような構成になっています
1.DJKの生分解試験・認証に関するサービス
2.生分解性プラスチックとは
3.生分解性プラスチック認証とは
3-1.主な生分解材料と生分解可能な環境
3-2.バイオマスプラスチック
4.TUV AUSTRIAの認証種類<現在のページ>
5.生分解性プラスチック総合規格
6.Chemical Characteristics(化学的特性)
7.Biodegradation(生分解度)
8.The Degree of Disintegration(好気性崩壊度)
9.Ecotoxicity(環境毒性試験) Plants toxicity
10.JBPAの海洋生分解性プラ識別表示制度が認めている試験方法